約 797,843 件
https://w.atwiki.jp/imasss/pages/1088.html
小早川紗枝「猫さん日和」 執筆開始日時 2012/05/18 元スレURL http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1337348690/ 概要 土曜日やとゆぅこともあって、東京の街には人がぎょうさんいやはった それにしても… あかん〜 何回来ても慣れへんなぁ 何でみんなそんなにせわしなんいんやろ? お休みの日ぃくらい、ゆったりしたらえぇのに 「えぇっとぉ…ここはどっちやったっけ?」 あかん〜 また迷てしもた〜 ほんに、何回来ても慣れへんわぁ タグ ^小早川紗枝 ^モバマス まとめサイト プロデューサーさんっ!SSですよ、SS!
https://w.atwiki.jp/animesaimoe2008/pages/266.html
2009年1月12日(月) @投票所板 00 30 00~23 00 59 予選 第7組 出場57人 一人持ち票8票 1位~12位まで本戦進出、13位~16位まで予選12組に選出(敗者復活) 01組 02組 03組 04組 05組 06組 07組 08組 09組 10組 11組 12組 主な作品は作成者が勝手に選びました。 組 名前 よみがな 主な作品 備考のようなもの 予選07組 水樹奈々 みずきなな 梨々=ハミルトン@吉永さん家のガーゴイル 予選07組 都ほのか みやこほのか? 霧島水帆@BLUE →萩原えみこ 予選07組 ミルキーゆかり みるきーゆかり 神弥無@プリズム・ハート 予選07組 こやまきみこ こやまきみこ レ・ミィ@ゾイドジェネシス、仙童紫@ロザパン 予選07組 九条信乃 くじょうしの 久遠寺未有@きみある →後藤邑子 予選07組 富沢美智恵 とみざわみちえ セーラーマーズ@セーラームーン、まつざか先生@クレしん 予選07組 三輪勝恵 みわかつえ パーマン1号@パーマン 予選07組 やなせなつみ やなせなつみ 新藤千尋@ef、花咲茜@D.C.II 予選07組 黒河奈美 くろかわなみ 小岩井フローラ@ななついろ、関羽@恋姫無双 予選07組 高田由美 たかだゆみ よしなが先生@クレしん、藤ノ宮千歳@きんぎょ注意報 予選07組 橘ひかり たちばなひかり 鳴沢唯@同級生2 予選07組 石毛佐和 いしげさわ 春風ぽっぷ@おジャ魔女どれみ、柏木姉妹@ぱにぽに 予選07組 天神有海 てんじんうみ 黒崎朝美@まほらば、泉光子郎@デジモン 予選07組 きのみ聖 きのみひじり 朝倉由夢@D.C.II 予選07組 芝原のぞみ しばはらのぞみ? 楓@青空がっこのせんせい君。 →たかはし智秋 予選07組 山口眞弓 やまぐちまゆみ フォルテ@G.A.、エンヴィー@ハガレン 予選07組 榊原ゆい さかきばらゆい 神坂春姫@はぴねす、猫宮のの@よつのは 予選07組 潘恵子 はんけいこ ルナ@セーラームーン、ララァ・スン@ガンダム 予選07組 佐藤有世 さとうありせ みっちゃん@ストライクウィッチーズ 予選07組 東かりん あずまかりん 響@はっぴぃ☆マーガレット! 予選07組 沢城みゆき さわしろみゆき ミントさん@G.A.、真紅@ローゼン 予選07組 乃嶋架菜 のじまかな 曹操@恋姫無双 →前田ゆきえ 予選07組 小桜エツ子 こざくらえつこ 魎皇鬼@天地無用、ななみちゃん@ななみちゃん 予選07組 佐々木るん ささきるん ヴァネッサ@マクロス、マルロ@銀河漂流バイファム 予選07組 堀江美都子 ほりえみつこ オボッチャマン@Dr.スランプ、その他歌手活動 予選07組 三好りえ みよしりえ 浦賀真名@つよきす、七瀬@まもって!ロリポップ 予選07組 成瀬未亜 なるせみあ 音羽@H2O、ミア@キャベツ 予選07組 高野直子 たかのなおこ メグミ・レイナード@ナデシコ、琥珀@メルブラ 予選07組 石松千恵美 いしまつちえみ ミシェル@ゼロの使い魔、逢須芹@IZUMO 予選07組 本田貴子 ほんだたかこ 銀座ひばり@スピグラ、エイプリル@DTB 予選07組 杉山佳寿子 すぎやまかずこ コロ助@キテレツ大百科、ハイジ@ハイジ 予選07組 松井菜桜子 まついなおこ 和登さん@三つ目がとおる、壬生華鈴@プリズムアーク 予選07組 喜多村英梨 きたむらえり 九重りん@こじか、内田@みなみけ 予選07組 三橋加奈子 みつはしかなこ 深山美紀@絶対少年、リコ@ガンスリ(無印) 予選07組 MAKO まこ 一橋ゆりえ@かみちゅ、一条かれん@スクラン(二期) 予選07組 福圓美里 ふくえんみさと イヴ@BLACK CAT、宮藤芳佳@ストパン 予選07組 木村あやか きむらあやか 長森瑞佳@ONE、野乃原結@はにはに →いのくちゆか 予選07組 加賀ヒカル かがひかる? 魏延@恋姫無双、藤宮彩@あかね色 予選07組 紬叶慧 つむぎかなえ 麻宮梗@ALMA、シルフェ@メタモルファンタジー 予選07組 川上とも子 かわかみともこ 神尾観鈴@AIR、アテナ・グローリィ@ARIA 予選07組 本多知恵子 ほんだちえこ みよちゃん@キテレツ大百科、柚原春夏@ToHeart2 予選07組 宮崎あおい みやざきあおい 菊池ユメ@魔法遣いに大切なこと 予選07組 麻上洋子 あさがみようこ 野上冴子@シティーハンター、森雪@宇宙戦艦ヤマト 予選07組 小暮英麻 こぐれえま アンゼロット@ナイトウィザード、まーりゃん先輩@ToHeart2 予選07組 間宮くるみ まみやくるみ ハム太郎@ハム太郎、パピィ@ミルモでポン 予選07組 長谷川静香 はせがわしずか 小早川ゆたか@らきすた、ゆきの@藍蘭島 予選07組 仲辻登久子 なかつじとくこ? 経歴不明 予選07組 春日アン かすがあん 姫川未亜@まじぷり、ミリィ@バイナリィ・ポット 予選07組 斎藤桃子 さいとうももこ ソルティ・レヴァント@SoltyRei、ちょこ@ちょこシス 予選07組 鈴木れい子 すずきれいこ メガばあ@電脳コイル、魔女@ねるねるねるね 予選07組 柚木かなめ ゆずきかなめ 西園寺世界@School Days、西園美魚@リトバス →河原木志穂 予選07組 佐々木あかり ささきあかり 朝倉まいな@はじいしゃ、とも@智代アフター 予選07組 野田順子 のだじゅんこ 陽ノ下光@ときメモ2、紺野みつね@ラブひな 予選07組 さとうあい さとうあい マリー@おじゃる丸、星川ヨーコ@勇者エクスカイザー 予選07組 樹元オリエ きもとおりえ 麻井麦@ひとひら、日向咲/キュアブルーム@プリキュアSS 予選07組 中山さら なかやまさら 原田梨紅@D・N・ANGEL、千歳みどり@グリーングリーン 予選07組 櫻井智 さくらいとも ミレーヌ・ジーナス@マクロス7、坂井千草@灼眼のシャナ .
https://w.atwiki.jp/stimme/pages/1245.html
咲ゆたかをお気に入りに追加 咲ゆたかとは 咲ゆたかの47%は記憶で出来ています。咲ゆたかの33%は気の迷いで出来ています。咲ゆたかの10%は睡眠薬で出来ています。咲ゆたかの7%は白インクで出来ています。咲ゆたかの3%はマイナスイオンで出来ています。 咲ゆたかの報道 2022年4月、ゆたかカレッジ『立川キャンパス』新規開設決定! - PR TIMES 原ゆたかさん「ゾロリ」シリーズ累計3500万部 人気の秘密は 子供目線 まじめにふまじめプロの小学生 - スポーツ報知 咲ゆたかのウィキペディア 咲ゆたか 咲ゆたかの掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る 咲ゆたかのリンク #blogsearch2 ページ先頭へ 咲ゆたか このページについて このページは咲ゆたかのインターネット上の情報を時系列に網羅したリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新される咲ゆたかに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
https://w.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/541.html
刻無―キズナ― 零 ◆wYjszMXgAo ◇ ◇ ◇ 夜。 暗闇の中。 静まり返った病院、その中庭で、一組の男女が手と手を取り合い、寄り添っていた。 男は握り合っていない方の手で女の肩を抱き、女の顔を見つめて告げる。 「……さて、行くぞシャマル。まだ先は長い、ニンゲンはだいぶ残っている。 ……案ずるな、お前が手を出す必要はない。手を汚すのは俺だけだ」 握った手と手に力を入れ、笑うヴィラル。 彼に言いようのない感情を覚えながらも、シャマルは照れ隠しに呆れ笑いをしてみせる。 「もう……まずはその前に、治療をしてしまいましょう。 ここは病院ですから、設備が幾つも――――」 そう言った瞬間、シャマルは浮遊感を感じた。 何故だろうか。 疑問はすぐに氷解する。ヴィラルが自分を抱えて一気に後ろに跳躍したのだ。 だが、そんな事をした理由が分からない。 それを確かめようとした瞬間、聞き慣れない男の声が中庭に響き渡った。 「毒ガスをこちらは持っている! ……その場から動かず、話を聞いて欲しい」 第三者の介入。 シャマルはようやくそれに思い当たった。 見れば、さっきまで自分の足下だった場所に何かが転がっている。 ……それは、薬品のビンに見えた。 もしそれが手榴弾などだったら、自分達は木端微塵だったろう。 ヴィラルのとっさの判断でその場を退いたという訳だ。 杞憂だったにせよ、慎重を期すに越した事はない。 「ちぃ……ニンゲンか、ふざけてくれる……!」 ヴィラルは即座に声のほうに向かって走り出そうとする。 声の主の姿は見えない。エントランスの内側、壁のぎりぎりに身を隠しているようだ。 場所が分かるなら話は早い、とばかりに武器を構えるヴィラルに、しかしシャマルは彼を制止する。 「待って、ヴィラルさん!! 毒ガス相手じゃあなたでも……!」 この中庭は四方を壁に囲まれている為、毒ガス散布には好条件である。 たとえ相手を倒せても、ここから男の場所に行くまでにまずガスを発生させられるだろう。 そうなれば逃げ場はない。 どう出るかも分からない現状、自分達はどう考えても不利すぎる。 今は、とにかく相手の言うことを聞くべきだ。 「くッ……ハッタリではないのか……!?」 彼の今の最優先事項は、シャマルだ。 誰彼構わず無差別に被害を及ぼす毒ガスならば、確かに相手を倒してもシャマルが生き延びられる可能性は低い。 現在の彼のスタンスにとって最悪の相性である。 ……そもそも、そんな事をすれば男だってただでは済むまい。 故に、ヴィラルは男の言葉がハッタリだと推測した。 ……だが。 「いいえ……多分、本当よヴィラルさん。さっきのそのビン、間違いなく毒ガスを精製できる薬品の入った代物だわ。 ……そうなんですよね、そこにいらっしゃる誰かさん。 あなたが、この病院のお薬を全部回収したのかしら?」 シャマルの視線の先のそのビンは、シアン化ナトリウムの入ったビンだった。 強酸を注げばそれだけで青酸ガスが発生する。 ……毒ガスを保有している証拠としては、これ以上のものはないだろう。 なにせ、軽くこちらに転がして寄越せるのだ。 彼の手元には、大量の毒ガスの元、それも青酸ガス並みに危険な代物があるとみて間違いない。 シャマルが先刻この病院を調べた時、あまりにも薬品が少なすぎたことへの解。 誰かが先立って薬品を回収していたに相違ないだろう。 そして、シャマルの懸念は肯定された。 「……ああ、その通りだ。こちらとしても、正直死にたくはないんだ。 ただ、100%あんた達に見つからず抜け出す方法も思いつかなかったし、正面きって戦って勝てるとも思えなかったんだよ。 ……だから、」 「……全滅覚悟で私達をこの場に釘づけて、自分が逃げおおせるまで牽制する、ということですね」 成程、とシャマルは思う。 あの壁の向こうにいる人間は、戦闘に自信がない上に殺し合うつもりはないらしい。 自分達を殺すつもりなら、さっさと毒ガスを散布して逃げてしまえば済むのだから。 「……ヴィラルさん、彼を見逃す事にしましょう。誇り高いあなたには苦痛でしょうけど……」 「分かっている。お前を死なせては元も子もない。 ……所詮は姑息な手しか使えん輩だ。こちらを殺す意図がなければ捨て置くまでだ」 ……シャマルは、その言葉に安堵した。 ヴィラルはたしかに、自分のことを考えてくれているのだ。 心が温まるのを感じる。彼が、プライドと自分を天秤にかけて自分を選んでくれたのだから。 「……感謝するよ。一応、俺は安全と判断するまでいつでもガスを発生させられる態勢でここを退かせてもらう。 それと……」 「なんだ、ニンゲン」 少しの間。だが、躊躇うように、駄目元でという声色で男はヴィラルとシャマルに呼びかける。 「……あんた達、螺旋王の意図に従って動いてるんだよな」 「……それがどうした」 そして、未だ姿を見せない男はこう告げた。 「……螺旋王の目的は、多分殺し合いそのものじゃない。それを分かった上で、あんた達は人間を殺そうとしているのか?」 「「……!!」」 男の声は、彼自身の考察を伝えていく。 螺旋王の、真の目的。 趣旨は殺し合いではなく、その状況で発生する力の事。それに関する実験。 螺旋力とは。 首輪の解体の可能性。その条件と、制裁。 「……螺旋力さえあれば首輪の解除もできる。なけりゃ電気ショックだけどな。 首輪のネームシールの下にあるネジに、螺旋力を込めて回せばいい。 そして、あんた達は見たところさっき螺旋力が覚醒した可能性が高いんだ」 「……何を、根拠に……!」 吠えるヴィラル。 彼は、動揺していたのだ。 ニンゲンの考察、それがあまりにも的確すぎた為に。 彼自身も、うすうすと考えていた『“一部の人間が持つ特殊な力”の研究』。 それを一歩推し進めた男の考えは、あまりに状況に合致しすぎる。 ニンゲン同士の殺し合いそのものに確かに意味があるとは考えにくいのだ。 ガンメンを駆り、叩き潰せば済む話なのだから。 思い返してみれば、確かに一介の獣人である自分に螺旋王が真の目的を教えるとは考えづらい。 だが。 だがしかし、それならばシャマルの仲間が死ぬ必要はなかったのではないか。 彼女を泣かせる事もなく、ただニンゲンを追い詰めさえすればよかったのではないか。 シャマルは、自分の体を抱きしめて、俯いている。 彼女の心中を推し量れるほどヴィラルは器用ではない。 だから、彼は怒鳴り返す。 シャマルを守る為に決して勇み足は踏まず、しかし自身にできる精一杯の攻撃として。 「さっき、あんた達の体に緑色の――――」 「そこまでにしろニンゲン……ッ!! 戯言はもういい、早々に立ち去れ!! 俺の自制心が許容量を越えるまでにだ……ッ!!」 「――――」 男の声が止み、わずかな静寂がしばし空間を満たした。 そして、男の声が再度響きだす。 「……悪かった。もう行くよ。 ただ、これだけは言わせてくれるか?」 ヴィラルもシャマルも返事はしない。 ただ、声のする方向をじっと眺めていた。 「……俺は、あんた達と殺し合いたくなんてない。 誰かを大切にできるんなら、きっと分かり合える。争う必要なんてないと思うんだ」 それだけを告げて、男の気配は次第に遠ざかっていく。 中庭からエントランスを見ていると、二つの人影が暗闇の中に浮かびあがった。 片方がもう一方を背負ったその背中は、扉を開けて病院を出て行く。 あまりにも無防備に見えながら、その背中に何故か二人は銃を向けることさえできないでいた。 実際はいつでもガスを発生させられるのだろうが、牽制をするに越したことはないはずなのに。 ただ、そこに立ち尽くしたままで。 どれだけ時間が経ったろうか。 ヴィラルは、未だ抱きかかえたままのシャマルになにがしかを伝えようとする。 「……シャマル。俺は――――」 「ヴィラルさん」 しかし、それはシャマル自身の言葉で遮られた。 まるで、ヴィラルにその言葉を言わせてはならないかのように。 お姫様抱っこの体勢のままで、シャマルはぎゅっとヴィラルの腕を抱き締める。 「先へ、進みましょう。私たちの道の先へ。 ……あなたの信じた道を、あなたがあなたである道を。 私なんかのために、踏み外さないでください……ね?」 穏やかに微笑みかけるシャマルに、ヴィラルはゆっくり息を吐き、自身も笑い返した。 迷いを振り払う、そんな意思を込めながら。 「……ああ。お前がそれを望むなら、俺も躊躇いはない。 行こう、俺達の道を。誰の為でもない俺達のために」 星の落ちてきそうな夜の中庭で。 二人のニンゲンでないものが寄り添いあう。 それぞれの為に、自分達の道を行くと誓い合いながら。 【D-6/病院中庭/1日目/夜中】 【チーム:Joker&New Joker】 [共通思考] 1:自分達の道を行く。 2:二人で優勝する。 3:お互いを助け、支えあう。 【ヴィラル@天元突破グレンラガン】 [状態]:全身に中ダメージ、脇腹・額に傷跡(ほぼ完治・微かな痛み)、左肩に裂傷 [装備]:大鉈@現実、短剣×2 [道具]:支給品一式、モネヴ・ザ・ゲイルのバルカン砲@トライガン(あと4秒連射可能、ロケット弾は一発) S W M38(弾数1/5)、S W M38の予備弾数20発、エンフィールドNO.2(弾数0/6)、短剣×9本、水鉄砲、銀玉鉄砲(銀玉×60発) アンチ・シズマ管@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-、タロットカード@金田一少年の事件簿、USBフラッシュメモリ@現実、鉄の手枷@現実 [思考] 基本:シャマルと共に最後の二人になり、螺旋王を説得して二人で優勝する。 0: シャマルと共に進む。できる限りシャマルの望みを助ける。 1:道がぶつからない限りシャマルを守り抜く。その為にも、クラールヴィントと魔鏡のかけらをどうにかして手に入れたい。 2:蛇女(静留)に味わわされた屈辱を晴らしたい。 3:『クルクル』と『ケンモチ』との決着をつける。 4:機動六課のニンゲンを保護する。 ※二アが参加している事に気づきました。 ※機動六課メンバーについて正しく認識し直しました。 ※なのは世界の魔法について簡単に理解しました。 ※螺旋王の目的を『“一部の人間が持つ特殊な力”の研究』ではないかと考え始めました。 ※本来は覚醒しないはずの螺旋力が覚醒しました。他参加者の覚醒とは様々な部分で異なる可能性があります。 ※清麿に関しては声と後姿しか認識していません。悪感情は抱いてはいないようです。 ※清麿の考察を聞きました。螺旋王への感情が変化している可能性があります。 ※自身の螺旋力に関しては半信半疑です。 ※螺旋力覚醒 【[備考] 螺旋王による改造を受けています。 ①睡眠による細胞の蘇生システムは、場所と時間を問わない。 ②身体能力はそのままだが、文字が読めるようにしてもらったので、名簿や地図の確認は可能。 人間と同じように活動できるようになったのに、それが『人間に近づくこと』とは気づいていない。 単純に『実験のために、獣人の欠点を克服させてくれた』としか認識してない。 【シャマル@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 [状態]:健康、強い決意 [装備]:ワルサーWA2000(3/6)@現実 、ケリュケイオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS [道具]:支給品一式×3(地図一枚損失)、ワルサーWA2000用箱型弾倉x3、バルサミコ酢の大瓶(残り1/2)@らき☆すた ゼオンのマント@金色のガッシュベル!!、魔鏡のかけら@金色のガッシュベル!! 暗視スコープ、首輪(クロ)、単眼鏡、マース・ヒューズの肉片サンプル、シアン化ナトリウム [思考] 基本1:守護騎士でもない、機動六課でもない、ただのシャマルとして生きる道を探す 基本2:1のための道が分かるまで、ヴィラルと共に最後の二人になり、螺旋王を説得して二人で優勝することを目指す。 0:ヴィラルと共に進む。 ヴィラルがヴィラルらしく行動できるよう支える。 1:クラールヴィントと魔鏡のかけらを手に入れたい。 2:優勝した後に螺旋王を殺す? 3:他者を殺害する決意はある。しかし―――― 4:病院内でヴィラルを治療する。 ※ゲイボルク@Fate/stay nightをハズレ支給品だと認識しています。また、宝具という名称を知りません。 ※魔力に何かしらの制限が掛けられている可能性に気付きました。 ※魔鏡のかけらを何らかの魔力増幅アイテムと認識しましたが、 どうやって使用する物なのか、また全部で何枚存在しているのかはまだ理解していません。 ※清麿に関しては声と後姿しか認識していません。悪感情は抱いてはいないようです。 ※清麿の考察を聞きました。必ずしも他者を殺す必要がない可能性に思うことがあるようですが、優先順位はヴィラルが勝っています。 ※自身の螺旋力に関しては半信半疑です。 ※螺旋力覚醒 ◇ ◇ ◇ 「――――務所に向かわせてもらいます。 緊急事態である為、我々も映画館を放棄して――――」 「――――りました。 とりあえず、俺達も同行――――」 ……暗闇の中で、彼女が聞いた第一声はそんなやりとりだった。 聞きなれない男達の声だ。 誰だろう、と思うも。目覚めはまだ遠い。 次第に頭の靄が消えていくのが分かるが、やはり覚えのない声だ。 Dボゥイの声ともシンヤの声とも違う。 そこまで思い至った時、彼女――――小早川ゆたかの脳は一気に覚醒した。 「シンヤさん……!!」 跳ね起きる。 だが、体が思う通りに動かない。誰かに背負われているからだ。 果たしてそれが誰の背中なのか。 知っている誰かであることを確認する為に彼女は呼びかけるが、しかし。 「……シンヤ、さん?」 「あ……起きたのか。すいません、明智さん。ちょっと待ってて下さい」 「……え、」 自分が負ぶさっているのは、全く覚えのない少年だった。 そして、彼から手短に話を聞く。 シンヤと自分が病院にいたこと。 彼がシンヤに首輪に関して尋問されたこと。 その後、彼の仲間の乱入で辛くもそこを逃れたこと。 結果――――シンヤは、もう既にこの世にいないことを。 それら全ては、自分が気を失っている間に全て為されたのだと。 唐突に、世界の時間が消し飛んだかのように。 「……すまない。本当に、すまない。 あの時俺がもっとうまく立ち回っていれば、彼を殺させずに済んだのかもしれない。 どれだけ謝っても謝り足りないけど、それでも謝らせて欲しい。 本当に、すまなかった」 顔面に苦悩を満たし、幾度となくすまないの4文字を繰り返す清麿と名乗った少年。 話を聞かされたゆたかは当初こそ言い知れぬ恐怖や憤りを感じたが、しかし次第にそれは別の感情へと変化していった。 ……自身への無力感と、後悔に。 目の前でシンヤが削り取られる凄惨な光景の後、自分はずっと気絶して何も出来なかったのだ。 あの時、シンヤの前に立ち塞がった二人の男女や猫。 彼らがどうなったのかも分からず、シンヤはその後病院に向かい、そこで命を落とした。 自分が気絶さえしていなければ。 シンヤと清麿の接触を、円滑に進められたかもしれない。 シンヤは今も生きていたかもしれない。 なまじシンヤの死んだ瞬間を見ていないだけに、今の喪失感はとても大きいのだ。 死んだなんて信じられない。 しかし、あのシンヤがDボゥイに繋がる自分を見放して放っておくほうがもっと信じられない。 ……つまり、本当にもうシンヤはいないのだ。 自分が気絶していたせいで。 呆然とするゆたかの前で、清麿は今も謝り続けている。 だが、ゆたかには彼を憎む事はできなかった。 責められるべきは自分なのだから。 彼に何と言ったかも覚えていない。 多分どうにか悪口は言わずに済んだと思う。 ただ、清麿は自分をここまで連れてきてくれたのは確かだ。 怖い人ではないんだろうな、とぼんやりと思う。 そして今清麿は、明智と名乗った男の人と話しながら携帯電話をいじりつつ前を歩いている。 もう一人、ねねねと名乗った女性も話を聞き、何かをメモしているようだ。 自分はただそれについて行っているだけ。 まるで、映画のゾンビのように。 そんな時間の感覚すら定かでない夢うつつな世界は、唐突に破られることになった。 「ね、あなたの名前はなんていうの?」 不意に、そんな声がかけられたのだ。 はっとしてそちらを向いてみれば、そこにいたのは銀髪赤目の可愛らしい少女だ。 こちらの顔を覗き込むように、目と目を合わせてじっと見つめてくる。 そこまで観察してようやく名前を問われたことに気付き、やや慌てながらもゆたかはしっかりと返答する。 「え、あ……小早川ゆたか……です」 「ユタカね。うん、わたしはイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。 イリヤでいいよ、ユタカ」 にこりと笑うイリヤ。それにつられて、ゆたかは礼儀正しく返事をした。 「あ、はい、よろしくお願いします、イリヤさん」 そして、それがきっかけで互いにこれまでのことを話し始めた。 ……といっても、殆どゆたかが一方的に話しているだけだったが。 好奇心旺盛なのか、イリヤはどんどん次を促してくるのだ。 ……そして、話すうちにゆたかは次第に心が落ち着いてくるのを実感していた。 順を追って話すことで、心の整理がついてきたのだ。 もちろん、ショックや感情がなくなったのではない。 ただ、誰かに話すことで悩みを自分なりに消化する――――それと同じ事をしたにすぎないのだろう。 それでも、何も分からないままぼうっとしているよりはずっとマシだ。 そして、彼女は、今の自分がシンヤにせめてしてあげられることを理解する。 イリヤに話すことで、シンヤの死を認識し始めたために。 そして、シンヤの死を受け入れるためにできることを。 曖昧なままのそれも、イリヤに話すことで明確な形にしていく。 「……ひとり、わたしが一緒にいてあげなきゃいけない人がいたんです。 でも、その人はもういなくて、それでわたし、その人に最後の挨拶だけでもしたくて……」 一つ一つ、言葉にしながらゆたかは自分の中のシンヤに向き合っていく。 そして、彼女の今彼に唯一してあげられることを、明確な行動として確認した。 「わがままだって分かってます。だけどそれでも……お墓とか作ってあげたいんです」 ――――そう。シンヤが死んだというなら、もう自分と話すことも助け合うことも出来はしない。 だけど、彼を弔うことはできる。 彼の死を自分は認めて、彼には安らかに眠ってもらいたいのだ。 「……そう、なんだ……うん。分かるよ、その気持ち」 イリヤは頷き、悲しそうな目でゆたかに同意する。 ……彼女も何か失ったのか、それは今のゆたかには分かりはしない。 ただ、彼女の手助けになりたいと、ゆたかはなんとなく思った。 「そっか。じゃあ、一旦安全な所に行ったら、アケチに頼んで病院に行かせてもらおう! あとであちこちの施設を調査してみるって言ってたし、その時に組み込んでもらえばいいよ。 ユタカは私が守ってあげる。大丈夫、こう見えても私、正義の味方なんだよ」 不安を拭うかのように、イリヤは表情を一変させてゆたかに笑いかける。 言葉の内容は正義の味方なんて子供らしいものだけど、自分を安心させる為のものであるのは明白だ。 そうして、ゆたかもイリヤに対してようやく笑みを見せて告げる。 「あ、はい! ありがとう、イリヤさん……とにかく、皆さんが落ち着いてからじゃないと話も切り出せませんよね」 ……はじめてゆたかの笑う顔を見て、イリヤも自分の笑みをゆたかに返す。 その顔の下に、その言葉の下に、彼女もまた大きな決意を秘めながら。 ゆたかの手を取り、イリヤは明智達の後を追う。 それが自分のなすべき事であると、皆に知らしめるかのように。 時系列順で読む Back 刻無―キズナ―(前編) Next 刻無―キズナ―(後編) 投下順で読む Back 刻無―キズナ―(前編) Next 刻無―キズナ―(後編) 228 刻無―キズナ―(前編) 菫川ねねね 228 刻無―キズナ―(後編) 213 あなたに贈る物語(後編) イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 228 刻無―キズナ―(後編) 228 刻無―キズナ―(前編) 明智健悟 228 刻無―キズナ―(後編) 222 失楽園(後編) ヴィラル 232 愛と死の予感・Before 222 失楽園(後編) シャマル 232 愛と死の予感・Before 222 失楽園(後編) 高嶺清麿 228 刻無―キズナ―(後編) 222 失楽園(後編) 小早川ゆたか 228 刻無―キズナ―(後編)
https://w.atwiki.jp/luckystar-ss/pages/1778.html
涼風が、すっかり夏をぬぐい去った10月の上旬。秋の季節。緑に移ろう赤の季節。 「ここテストに出すかもな」。教壇から聞こえる先生の言葉に、物思う自分の意識を現実に戻した。 退屈な授業の空気。テストの話題に、ちょっとだけみんな、真面目になる。 そんな雰囲気の変化をちらっと見渡すそのなかで、斜め前の席の小早川さんの横顔は平静のまま。 最初っから真面目に授業を聞いていた様子に、さすが、と思った。 次のテストいつだっけ。テストだけじゃなくて、校内持久走大会の日も近いよな。 心のなかでひとりごちながら板書を写していると、離れた席で「先生」と声があがる。 だれの声なのか、迷うことなくそこに目を向ける。 もう何度も見慣れた光景。岩崎みなみの、控えめな挙手。 「小早川さんの具合が悪そうなので、保健室に付き添います」 教室中の視線が集まるなかで、うちのクラスの女子保健委員は淡々と先生に要件を告げた。 あらためて、小早川さんのほうに目を戻す。ほのかに朱の差す頬。真面目に授業を聞いていたのではなく、授業よりも自身の不調を気にし続けていたからこそ、テストの話題にも不動でいたのだと知る。 教室の入り口をくぐるふたつの後ろ姿を、扉が遮る。 教室の空気が授業へと向き戻って、息をついた。 微妙な気持ち。ほっとするような、うしろめたいような。 ほっとしたのは、小早川さんの容態に岩崎がすぐに対処したこと。 うしろめたいのは、自分が小早川さんの不調を察知できず、何もせずに見送ったこと。 四月からこのクラスになって、もう2学期の半ばのいまごろ。 男子保健委員である自分は、未だ、小早川ゆたかに関わったことはなかった。 女子のことは女子に任せるのが当然なのだから、べつに小早川さんをかまいたいということはない。 だからこの懸念は、どちらかというと小早川さんにではなく、自分自身に、対してのもの。 岩崎さんよりも、自分のほうが、小早川さんに近い席にいる。 小早川が体調を崩したとき、いつか、岩崎さんではなく、自分が彼女に接しなければいけない場面が、きっとくるのだと思う。 そんなことを意識し始めたことに、特にきっかけがあったわけではない。 小早川さんのことを好きになったとかいう感情ではなくて。ほんとうに、ただのうしろめたさだ。 自分の行動が、無理解が、小早川さんの不利になっているなんて事実はないけれど。 ただ、そんな仮定を勝手に想像して、自分が勝手に怖がっているだけ。 理由といえば、それが理由で。 仮定に仮定を重ねた勝手な想像が、やめられないだけ。 ――自分でも、ばかみたいだ、とは思うのだけれど。 ぜぇぜぇと息を吐きながら、地べたに座り込みながら、最下位集団のゴールを眺める。 併走する岩崎さんに励まされながら、走りを止めない小さい影。 「お、小早川さん」 周りのクラスメイトも、声を上げる。 岩崎さんの胸にある、上位入賞の胸賞バラには、おもに運動部に所属してる連中が反応する。 これだから運動神経のある帰宅部は。 上位に入るハイペースで走って、なお余分に走ろう、なんて。 運動部で毎日身体を鍛えてる身だとしても、そうやろうとしない。 だけれど、彼女が、今回のそれをやろうと思える動機は。 体力とか、運動の才能とかの問題ではないことも、みんなは、知っている。 無事にゴールして、小早川さんは派手にへたり込む。 大きく大きく息をついて、田村さんと岩崎さんと笑みを交わし合う。 全力を出し切って、満ち足りた表情。 その光景を見て、まず思ったのは、途中で歩くような真似をせず完走してよかった、ということだった。 もし、怠けてゴールしたとしたら、そうした自分自身をみっともなく思うこと。そんなものを、強いられていただろうから。 「……おれ、まじめに走っておいてよかったわ」 そんなつぶやきを聞いて、吹き出してしまった。 自分とおんなじことを考えているやつが、きっと、何人もいる。 持久走を越えて、テストも越えて。学校中が一息をついている印象。 そんなある日の朝、靴を履き替える小早川さんを目にする。 「おはよう」とどちらからともなく声をかけて、どちらからともなく歩き始める。 向かう先はおんなじ教室で、さりとて会話を弾ませるほど仲がいいわけでもなくて。 だから、あたりさわりなく。てきとうな話題。 「小早川さんって、いつもこの時間だっけ?」 遅刻ギリギリ、なんてことはないけれど、それでもけっこう遅いほうである自分よりは先に、いつも彼女は教室にいる。 「うん、今日は、ちょっとね、遅れちゃったんだ」 苦笑する彼女の顔色が、すこし悪いような気がして、 「あのさ」 ぐあい、悪いんじゃない? 口に出そうとして、やめた。 あれから、小早川さんの体調不良の機会はそう多くはなく。 もしそれが起こっても、あたりまえに、岩崎さんか田村さんがちょっとだけフォローして、簡単に済む。 「なに?」 「なにが?」 「なにか、言いかけてたよね」 ずっとそうであったから、今回も、いらぬ心配であろうと思う。 きっと、気のせいだろう、と、ここでは触れなかった。 だから。 「なんでもない」 教室に入って、それぞれの席へ。それぞれの友人と、挨拶を交わし合う。 今日は遅かったね。うしろで、小早川さんたちの会話が聞こえる。 すこしだけ、いつもと様子のちがう彼女に、だれか、気づいただろうか。 気のせいで済めば、よかったのだけれど。 やっぱり、少し顔色が悪いな。 斜め前に座る、小早川さんの横顔を見ながらそう思う。 自分が先に気づいたときに限って、周りはまだ、小早川さんの様子に気がつかない。 岩崎さんも、黒板を向いたままで。 まあ、自分のほうが小早川さんに近い席なんだから、こっちが先に気づくのがあたりまえなのだろう。 ……いままでは、そのあたりまえ、すら、できていなかっただけで。 だから、声を上げた。「先生」と。教室中の視線が、自分に向く、イヤな感覚。 「小早川さんの具合が悪そうなので、保健室に付き添います」 たったこれだけの台詞で、口の中は、ひどく渇いた。 授業の流れを止めた、白い雰囲気と、小早川さんを心配する雰囲気と。 そして、男子の自分が手を挙げたことをいぶかしむ、妙な均衡。 止まった空気を、椅子を思いっきり引いて動かした。 手をさしのべて、言う。 「行こう」 小早川さんは、きょとんとした視線を返して。一瞬口を動かしかけて、やめた。 廊下に出たところで、尋ねる。 「歩ける? いまどんな感じ?」 「いまは、めまいがするだけ」 きっと、そのめまいに吐き気が加わるのも時間の問題で。 「じゃあ、おぶる」 そのことばに、小早川さんは、いちどためらう様子を見せて、 「うん、よろしくお願いします」 とちょっとだけ、頭を下げた。 「ごめんね」と彼女は言った。 「……こっちこそ、なんかごめん」 そんなふうな返事をされて、いぶかしむ様子が背中に伝わる。 特に仲のいいわけでもない男子が女子をおぶる、なんて状況の居心地の悪さをつくったことが、うしろめたくて、そんな返事に。 「いや、ほら。へんな雰囲気つくっちゃって、さ」 「……ごめんね、いやな思いさせちゃったね」 いやいやいや、そうじゃなくて、と。謝罪を重ねる彼女に、強く否定する。言葉の選び方を、間違った。 恥ずかしさとか、正しいことをやりきった感情とか、でもやっぱりやんなきゃよかったという微妙な感じとか、いろいろあって。 いろいろ、あるけれど。 「なんか、いろいろある、けど。そうやって謝ってほしいことじゃないのは、たしか、かも」 すこしの沈黙のあと、こっちの言わんとしてることが、伝わったようで。「……ああ」と納得のつぶやき。 「ありがとうね」 いろいろことばにするのが難しいから、たったのひとこと。 「うん」 それだけで通じることが、気もちいい。 ベッドに寝かせて、ひととおりの手当。保健の先生が、小早川さんにやわらかく語りかける。 「ちょっとした、疲労ですね。休めば、だいじょうぶですよ」 「はい……」 「とりもなおさず、まず睡眠。遠慮なく眠ってください」 そういって、微笑する。 ベッドを遮るカーテンを引いて、先生が戻ってくる。 もう、自分の用事は済んだはずなのに、なぜか、立ち上がる気にはならなくて。 椅子に座ったまま、手持ちぶざたに保健室の中を見渡している自分に、先生が声をかける。 「お茶、飲んでいきませんか?」 「……小早川さんのクラスの、保健委員の方でしたよね、男子の」 天原ふゆき先生から差し出されたカップを、受け取りながら、うなずいた。 初回の委員会か何か、顧問として教師も顔を出す機会がいちどだけあって、そこで顔を合わせたことがあるような、気がする。 「よく覚えてますね」 だから、そんなことに、ちょっと驚いた。 「小早川さんのクラスのことですから」 そう、微笑する。 「……なんていうか、そんなふうに注目されるほど、悪いんですか、小早川さんは」 「いいえ、そんな、要注意っていうようなマイナスなものはありませんよ」 自分の、大げさな言い分を苦笑しながら否定して。 「単純に、がんばりやさんな小早川さんや、彼女の友人たちを気にかけているだけです」 「……ああ、岩崎さんとか」 「そうそう」 それで。と彼女はこっちに視線をおいて。 「男子のあなたが連れてくるのは珍しいことですけれど、なにか変わったことがあったんですか?」 そんなことを、わざわざ、尋ねてくる。 「……いや、まあ、とくに、そういうことはないんですけれど」 なんでもないことなので、なんでもないとしかこっちも答えられない。 「けれど?」 「……岩崎さんにばっかやらせてるのもあれだな、ってずっと気になってて」 「なるほど」 これだけの説明で、すっぱりと、先生はうなずいた。 「すこし、楽になった?」 いたずらっぽく、彼女は笑う。 「……ええ、まあ」 あいまいに、自分は答えた。 この気もちが、認めてしまっていいものなのか、判別がつかない。 チャイムが、なる。いつのまにか、授業時間は終わっていたらしい。 きっとすぐに、岩崎さんたちがやってくるだろう。 席を辞そうと、椅子から立ち上がりかける自分に、先生は言う。 「そういうふうに、他人を気にかける気もちを、恥ずかしがることはありません」 「やさしさとか、愛とかは、そういうちいさいところに宿るものですから」 だいじな、気もちです。と彼女は笑った。 「そう、いうものですか」 そういう気もちを肯定されたことは、すなおにありがたいのだけれど。でも。 「いやでも、やっぱ恥ずかしいですよ。憂鬱なくらい」 恥ずかしいものは、恥ずかしい。 「いつか、わかります」 否定を返されても、先生は動じず。微笑を絶やすことは、なかった。 「いつか、憂鬱じゃ、なくなります」 教室への道中、岩崎さんと田村さんと鉢合わせる。 小早川さんの様子を問うふたりに、軽い疲労で眠ってる、と答えた。 「眠ってるんじゃ、行ってもお邪魔かなあ……」 田村さんが困り顔を浮かべて、じゃあどうしよっか、と岩崎さんに視線を向ける。 「眠ってるなら、あとで行くしかないだろうから、いっかい戻ろう……」 「そうだね、しょうがない」 そこで、ふたりしてきびすを返してくれれば良かったのだけれど、ふたりとも、こっちをむいたままで。 「今回は、ありがとう、ゆたかのこと」 岩崎さんのまっすぐなお礼が、恥ずかしい。 「いや、べつに」 短い、返事。声に出してしまってから、ぶっきらぼうな、悪い印象を与えてしまったかと一瞬焦って。 「照れること、ないのに」 だけれど、微笑む岩崎さんと、なんか、にやりと口端をゆがめる田村さんの表情に、そんな気遣いは消え去った。 そんな反応に反発がわいて。 なにかを言おうとして、照れを否定しようとして。 「……いや、でもさあ、こういうときって、こういう気分にならね?」 でも、出てきた言葉はそんな言葉で。 一瞬ぽかん、とした表情を浮かべた二人は、朗らかに笑う。 「わかる、わかるよ」 他人を思うまっすぐさと、ちょっとの憂鬱が入り交じったつぶやきが。 歩く廊下で三つ重なって、宙に溶けた。 なんか、そうなるよね。 END. コメント・感想フォーム 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/luckystar-ss/pages/1212.html
1.疲弊する閣僚たち 岩崎みなみ財務大臣兼金融担当大臣は、金融庁で仕事を処理していた。 昼間は緊急金融対策のために動き回っていたため、ルーティーンワーク系の仕事が後回しになっていたのだ。これが終わったら、今度は財務省にいって書類を処理しなければならない。そして、明日は補正予算の関係でまた駆けずり回ることになるだろう。 そこに小早川ゆたか内閣総理大臣が心配そうな顔をしながらやってきた。 (ゆたか)「みなみちゃん、大丈夫? 無理しちゃ駄目だよ」 (みなみ)「大丈夫。心配しないで。ゆたかこそ、もう寝た方がいい」 (ゆたか)「でも、みんな頑張ってるのに、私だけが……」 そのとき、ゆたかの背後に、黒井ななこ国土交通大臣が現れた。 (ななこ)「岩崎のいうとおりやで。国のトップは、笑顔で元気を振りまいとればいいんや。面倒事はうちらにまかせて、小早川ははよ寝とき」 (ゆたか)「は、はい……。みなみちゃん、無理しちゃ駄目だからね」 みなみは、黙ってうなずいた。 ゆたかが去っていったあとで、ななこは書類を差し出した。 (ななこ)「うちの分の補正予算案の概要や。官僚どもからレクチャーはあるやろけど、先に目ぇ通しといた方がいいと思うてな」 (みなみ)「ありがとうございます」 二人とも、疲労の色は濃い。 (ななこ)「しかし、小早川も悪くはあらへんけど、この危機的状況じゃ力量不足やな」 (みなみ)「それは……」 幸星党としては、アメリカのリ○マン破綻さえなければ、すぐに解散総選挙に打って出て、ゆたか人気で議席を確保する目論見だったのだ。 しかし、今は選挙どころではない状態だった。金融市場の混乱状態を収束させ、景気が落ち込まないように対策を打たねばならない。 (ななこ)「まったく、泉のやつは何しとるんや。さっさと党に戻ってこんかい」 突然辞任した泉こなた前総理は、柊かがみ前官房長官とともに離党して、今は全国鉄道制覇ツアー中である。いつ復党するのかは、全く分からない。 しかし、この危機的状況下、党内では指導力のあるこなたの復活を待望する声が強くなっていた。 (みなみ)「泉先輩は、気まぐれな人ですからね」 (ななこ)「せめて、柊姉だけでも戻ってくれんと、岩崎だけやなくて、高良まで潰れてまうで」 魔天ぱとりしあが失言問題で外相を辞任してから、高良みゆき官房長官が外相も兼務している。みゆきは党の幹事長も務めてるので、みなみ以上の激務だ。 2.泉こなた前総理 そのころ、こなたは、かがみとともに、寝台列車の車中にあった。 (こなた)「おのれ~。あと少しで記録更新だったのに~」 携帯ゲーム機を手にそんなセリフをもらしている光景は、実にのどかであった。 その隣で、かがみはノートパソコンとにらめっこ。ネット上のニュースを流し読みしている。世間から浮かないためには、日々の情報収集は欠かせない。 (こなた)「かがみんや。何をそんなに熱心に見ておるのだね?」 (かがみ)「金融危機対策が大変だって話よ」 (こなた)「例のサラリーマン金融がなんたらってやつかな?」 (かがみ)「リ○マンだっつーの。いい加減、覚えろ」 (こなた)「まあまあ、そんな細かいことは気にしない」 (かがみ)「まったく。いくら政界から離れたとはいっても、ちょっと気ぃ抜きすぎなんじゃないの?」 (こなた)「リフレッシュすべきときは、余計なことは考えない方がいいんだよ。かがみも肩の力抜いてさ」 (かがみ)「あんたね。そんな呑気なこといってるうちに、幸星党が野党に落ちちゃうわよ」 (こなた)「それならそれでもいいじゃん。なんだかんだいって、野党時代が一番楽しかったしね。政権党を追い落としていくあのゾクゾク感はたまらないよ」 (かがみ)「……」 かがみは、しばらく沈黙した。 そして、 (かがみ)「こなた。私、前から聞きたかったんだけどさ」 (こなた)「なに?」 (かがみ)「あんた、なんで政界に入ろうと思ったの?」 (こなた)「う~ん、なんていうのかな。この世には、リアルより面白いゲームはないんだよ。その中でも、政治は一番面白いゲームなんだよね」 こなたにとって、この日本、いや世界ですらも、でかいゲームでしかないのだ。 かがみは、改めて思った。自分はこなたには到底かなわないのだと……。 3.悪魔の計画 みゆきは、官房長官室で、私物のノートパソコンの画面を見ていた。 画面に映し出されているのは、テキストファイル。暗号化処理がされており、パスワードを入れないと開けないようになっているファイルだった。 表題は「デビルプラン」 その下には、赤文字で「コピー不可、幸星党幹部以外閲覧を禁ず」 作成者は「柊かがみ」 内容は、「日本のオタク文化をグローバル化から防衛するにはどうしたらよいか」という泉こなたの諮問に答えるもの。 まず、結論として「この計画の実現可能性は著しく低い」と記されている。その上で、長々と記述が続く。 それを簡潔にまとめると、下記のとおりだ。 グローバル化による文化侵略から日本文化を防衛するためには、まず、日本を世界から隔離する必要がある。 そのためには、輸出入に頼らない産業構造の確立が不可欠。 まず、輸入資源に頼らないエネルギー体制を構築。火力発電・原子力発電等はすべて常温核融合炉発電に転換し、自動車等の内燃機関はすべて水素ガス機関等に転換する。 また、各種資源の100%リサイクル体制を確立する必要もある。 次に、食料自給率100%の達成が必要。そのためには、日本国人口を5000万人にまで削減することが必須。高齢者医療の供給停止、老齢年金その他高齢者福祉の全廃により、短期間での人口削減を図る。それにより浮いた予算は、産業構造の転換に必要な諸施策にまわす。 その上で、貿易を極小化し政府直轄管理へ移行。 続いて、インターネットその他の情報伝達手段をすべて国有化し、国外からの情報流入を政府においてコントロールする。 さらに、出入国管理の徹底、一国の力のみで自国を守り切るための自衛隊の増強などが必要。 以上の政策の推進は現行日本国憲法に基づく立憲民主政体下においては著しく困難であるため、幸星党一党独裁体制への移行が不可欠。そのためには、最低でも自衛隊を完全掌握する必要がある。短期間でそれを達成するため、自衛隊員に対する洗脳工作を推進する。 まさに、デビルプランの名に恥じない内容であった。 この忙しいときにこんな実現可能性がほぼ皆無の計画を読んでいる自分はやはり疲れているのだろうかと、みゆきは思った。 純真でいられた高校時代が遠い昔のことのように感じられた。 何もかも投げ出したい気分であったが、真面目な彼女にはそれもできない。 幸星党本部に電話をつないで、とある人物に呼び出しをかけた。 しばらくして、呼び出しを受けた人物、永森やまとがやってきた。 (やまと)「ご用件は?」 幸星党の裏工作部門の総括責任者であるやまとは、ただ簡潔に問う。 (みゆき)「日本国民総オタク化洗脳工作計画の自衛隊パートの実行を命じます」 そろそろ、野党に転落したあとのことを考えねばならないと、みゆきは判断していた。 政権に復帰する最も手っ取り早い手段は、クーデターによる国家権力の簒奪だ。そのための手駒として自衛隊を支配下におさめる。 実際にクーデターを実行するかどうかはともかくとして、少なくても選択肢の一つとして用意しておく価値はあった。 (やまと)「かしこまりました。防衛大臣には?」 (みゆき)「黙っておきましょう。日下部さんには汚い仕事とは無縁でいてもらった方がいいですから」 日下部みさおがこの事実を知ったら烈火のごとく怒るだろうが、そのときは平謝りに謝るしかあるまい。 (やまと)「了解です」 (みゆき)「あと、あなたには外務大臣に就任してもらいます」 (やまと)「表に出るのは好みではないのですが」 (みゆき)「いつまでも兼務では私の体がもちません。そして、この状況下で外相を任せられる空いてる人材はあなたぐらいしか思い浮かびません」 (やまと)「相当お疲れのようですね?」 (みゆき)「泉さんとかがみさんが抜けた穴は大きいですよ。私には荷が重すぎます。お二人には早く復党してもらいたいのですが」 (やまと)「まあ、泉さんなら、うちが野党に転落したあとで、ぬけぬけと戻ってきそうな気がしますが」 (みゆき)「そうでしょうね。泉さんにとっては、政治もしょせんはゲームでしかないのでしょうから。私のような凡人にできることは、ゲームの舞台を整えることぐらいです」 (やまと)「そのための洗脳工作の実行ですか」 (みゆき)「いざというときに選択肢が多いに越したことはありません。まあ、こういう発想自体が凡人なのかもしれませんが」 (やまと)「天才の考えることは、私たち凡人には想像もつきませんからね。それはともかく、せめて、柊かがみさんだけでも戻っていただくことはできないのですか?」 (みゆき)「かがみさんは、泉さんにべったりですからね。泉さんが戻らない限りは無理でしょう」 (やまと)「田村大臣あたりが喜びそうな話ですね」 (みゆき)「田村さんの創作意欲を掻き立てるのような事実はないと思いますよ。泉さん自身はそういう事柄からは超然とした存在ですし、かがみさんは子離れできない母親のようなものでしょう」 やまとは、しぶしぶ外相就任を承諾して去っていった。 ノートパソコンの電源を落とす。 人はこうやってダークサイドに落ちていくのだろう。みゆきはそんなことを思った。
https://w.atwiki.jp/fandc/pages/444.html
[[小早川 瑞穂]](again Ver.) 2/2 地/CHARACTER/Female 【コスト】地地 -支え合う親友- [[[パートナー]]]あなたが『[[橘 みちる]]』をコントロールしているとき、『小早川 瑞穂(again Ver.)』は以下の特殊能力を得る。 「3エネルギーを支払う:『小早川 瑞穂(again Ver.)』をアンタップする」 -愛を貫く- 『小早川 瑞穂(again Ver.)』をタップする:あなたのコントロールする、対象の地エレメントのナビゲーター1体をアンタップする。 同名のカードとはエネルギー関連という似てはいるももの全く異なる性質へ。エレメントも地へと変わっている。 地のナビゲーターをアンタップするのは《音羽 早苗》か、条件を満たした《エナメル姫》が有力だが、他のナビゲーターでもそれなりに効果的。 どちらかというとパートナーの相手が他エレメント高域のカードなのが問題。 しかしひとたび条件を満たし《エナメル姫》を対象にした時だけは例外であり、無限エネルギーを発生することが可能。 地ナビゲーターをアンタップする特殊能力はパートナー関係なくこのキャラクターのものなので、《エナメル姫》の条件さえ満たしていればパートナーは案外成立したりもする。 おそらくそのためだけに作られたカードである。 セカンド-アンコモン
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2085.html
【第4話:喫茶店の二人】 かがみはシャワーを借りた。 愛液やら、唾液やらでべとべとになった体を暖かい温水が洗い流す。 ゆたかの家でシャワーなんて借りたくもなかったが、このまま帰るわけにもいかない。結局ゆたかに言われた通りにシャワーを浴びて、服を着る。 「9時半くらいにはお姉ちゃんが帰ってきますから、それまでには帰った方がいいですよ」 ゆたかはベッドに倒れているかがみに告げて一人ででていった。 かがみは何も言わずに、ベットに倒れこんでいた。ベットのシーツに隠れた自分の携帯を見つける。 新着メールだったはずの2件は、受信ボックスに開封済みになっていた。 メールがまた一件きている。メールを見ると高良みゆきから。 「…今日、つかささんのお見舞いにいきたいんですがよろしいでしょうか」 送信日時は7時半。今更返しても仕方ないし、そのまま放って置くことにして、かがみはゆたかのアパートから出る。 ゆたかがいないのにゆいと鉢合わせするのも困るし、そうでなくても人にあいたくない。 シャワーでさっぱりした体に外気が吹き付ける。 ピー、カシャンと鍵がかかる音がする。オートロックである。このアパートがオートロック完備というわけではなく、個別につけたものだ。適切な番号を入力して左に回すと鍵が空くしかけ。 女二人だと危ないからって単身赴任中のきよたかの提案の下、オートロックがつけられた。 そんなことはどうでもいい。かがみは蹴っ飛ばしたくなる感情を抑えて、忌まわしげに一瞥して出て行った。 「ただいま」 もちろん返事はないが、それでもかがみは呟いた。安堵と歓喜に、咽かける。 「……まあ泣いていてもしかたないんだけどね」 かがみは玄関に見知らぬ靴が置かれていることに気づいた。 …まさか、泥棒? と一瞬思ったが、泥棒が律儀に玄関に靴を置かないだろうし、その靴が女物であることに気づいたころには警戒もだいぶ解いていた。 おそらく高良みゆきが着ているのだろう。メールを返さないということは了承という意味にもとれる。 つかさの部屋の前に立つとかがみは躊躇する。入ろうか、入らまいか悩んだがそれでも意を決して扉を開いた。 高良みゆきと柊つかさが二人してスースーと音をたてて寝ていた。 かがみは顔を綻ばす。起こさないように近づいて、つかさのおでこに張られた「冷えピタ」に触れる。朝かがみが張ったものだ。 もう12時間以上もたっているのに冷たい。みゆきが張ってくれたのだろうか、かがみはしばらくつかさの寝顔を見つめていた。 「…あ」 みゆきが目を覚ます。 「ああ、寝てしまいました」 ベッドに寄りかかっていた顔をあげ、あわてて眼鏡をかけなおした。かがみがいることに気づいて、狼狽する。 「や、やほ」 かがみは微妙な空気を取り繕うように苦笑し手を開いて挨拶する。 「か、かがみさん。申し訳ありません。そのメールしたのですが反応がありませんでしたので、直接かがみさんの家に寄らせていただきました」 「ううん、いいよ。つかさが入れてあげたんでしょ」 「はい」 「つかさの様子、どう?」 「結構お元気そうでしたよ。その」 「その?」 「『お姉ちゃん大丈夫かな』って心配していらっしゃいました。帰った後、つかささんにお会いにならなかったんですね」 「うん、すぐに出かける用事があったから」 確かに良心の呵責を感じずにはいられなかった。しかし過ぎ去ったことは仕方ない。 「…そうですか」 「それはそうと、何のよう? 単にお見舞い? だったらありがとうね」 みゆきは「それもあります」といった後、つかさの机に置かれているノートを持ってきてかがみに見せる。 それから微笑んで、 「今日のノートです。来月には中間テストですし、授業を休むと大変ですから」 かがみは感心する。みゆきという人間はいつもこうだ。友達が病気で休むといつもノートのコピーやお見舞いの品を持ってくる。 「うん、ありがとう」 素直にかがみは感謝の言葉を述べた。 つかさのことは心配していたし、こうした友情にけちをつけるほどひねくれていない。 「…それと、かがみさんも大丈夫ですか」 「私?」 「はい。なんだか今朝から体調の悪そうでしたから」 そんなところまで見ていたのか。 「……大丈夫。ちょっと疲れているだけだから」 「……そう、ですか」 みゆきはそれ以上は何も言わずつかさの規則的に立てる寝息を見守った。落胆の声だった。 「早く元気になってくださいね」 みゆきはいった。その言葉は二人に向けられていたことにかがみは気づかなかった。 気づく余裕などなかった。 「だからパティ、あれはまずいって」 「ナンデデスカ? 日本はモエのクニなのは平安からのジジツでーす!」 「平安?」 パティは「解説するデスヨ」と、バッグから本を取り出す。「平安貴族あばんちゅーる祭」という常人なら敬遠したくなるタイトルをつけられたそれは、表紙から烏帽子を被った男性が単を着ざった女の股間をまさぐるという、いかにもな本である。 パティは敬遠球をサヨナラヒットする新庄かのごとく嬉々としてそれを手に取りレジに並んだ。 「BLより私は百合のほうがいいッスけどね」 「これはノーマルデスヨひより」 「あ、珍しいね。パティが一般向けの本なんて」 「ワタシはモエならall okデスヨ」 「そっか。それでパティ、平安って?」 「平安時代では夜這いが主流なのデスよ! 和歌で示唆しておーけーをもらったら男の人がよなよな女性のもとに『あふ』これが平安貴族のアバンチュールデス! あばんちゅーる! 夜這いから始まる恋のモノガタリ……それがワタシの正義デース!」 平安時代の結婚は通い婚である。現在のように婚姻届というものはない。三夜連続で夜這いをかけることをもって結婚と当時は呼んだ。 夜這いといってもたとえば女房が「この娘はすばらしい」と評判を流すこともあるし、場合によっては家族総出で男の夜這いを助けることもある。 「夜這いっスか!それもいいッスね!」 「『みなみちゃん…どうして、みなみちゃんが』、気づくとミナミはユタカのヘヤヘ』」 「『ごめん、ゆたか。もう、私我慢できなくて――』何かをいいかけるゆたかを、みなみはキスで塞ぐ。体格差を活かしてベッドに押し倒す……」 ちなみに、駅のプラットフォーム内のベンチであって喫茶店内ではない。 同じようにベンチに座っている少年Aやら女子高生Bの反応が痛い。しかし二人ともまったく意に返さない。 陵桜学園を出た後ひよりはパティにあった。その後大宮に二人で遊びに行く。大宮西口には徒歩5分程でソフマップがある。 SOGO、代々木ゼミナール、大宮ソニックシティへと続くベデストリアンデッキを通り、代ゼミで左折するとビックカメラが見える。 ビックカメラから直進するとご存知アニメイトへと続く。アニメイトはメロンブックスと隣接している。 二人はてソフマップ、ビックカメラ、アニメイトを渡り歩いた後、螺旋階段を降り、横断歩道を渡ったところにあるスターバックスに寄った。 その喫茶店でちょっとした失態を犯してしまったので、居るに居られず、二人はそそくさと喫茶店をでた。 そこから直進すること300メートル。美容院の二回に建つGAMERSに立ち寄った。 一通り商品物色し、GEMERSをでた頃にはあたりもすっかりと暗くなっていたので、そのまま大宮駅に戻った。 「『みなみちゃん、私、私もうだめだよ! ああ、あああ、あああんん!!!』」 「『まかせてゆたか。私が、リードするから』」 あああああと、二人して淫猥な声を真似る。ぎょっとして少女Aやら少年Bが視線を向ける。 「もしもし警察ですか」 そんお言葉にも気づかずに二人は 「「盛 り 上 が っ て ま い り ま し た」」 「…ヒヨリ」 「言わないで…」 それから状況を説明すること数十分。なんとか警察への通報は免れた二人はすっかり憔悴しきっていた。 田村ひよりの眼鏡が曇る。 「…自重しろ自重しろ私。ここはコミケでも自室でもこうちゃん先輩の部屋でもないんだから」 「ツイツイ調子にノッテシマイマシタ…」 「こんなんだから『白の騎士団♪』なんて厨二病まるだしの狂言脅迫なんてしちゃうんだよ私達」 「それはもう思い出したくナイデス。いわゆるブラックヒストリーデスヨ」 二人してorzっとうなだれる。後悔先に立たず。 「…それにしても、TPOくらいはわきまえないといけないッスね。私達は腐女子でここは一般人のすくつ(以下省略)なんだから」 「反省するデスヨ…」 「私も…」 二人はがくりと方を落としたが、その刹那パティが「あ…」と声を漏らした。 「パティ?」 「あれ…ユタカではナイデスカ?」 パティが指差した先――30メートル程先にある階段を下りていく女生徒、それは確かに小早川ゆたかだった。ひょこひょこと小さな体を懸命に動かして一歩一歩歩いている。 「本当だ、小早川さん。こんな時間にどうしたんだろうね」 ひよりもゆたかを確認して頷く。時刻はとっくに9時を回っている。ひよりもパティももう帰宅しようと駅にいるのである。 距離が遠くてゆたかがどんな表情をしているかはわからないが、ひよりは客観的な事実としてみなみがいないことに気づいた。 この駅ではみなみと一緒のはずだ。そしてみなみとゆたかは一緒に帰ったはず。 ゆたかは私服に着替えていて、一歩一歩足早に階段を下りていた。そのせわしなさに不自然を覚える。 「小早川さー――」 なんにしても、知り合いを見つけたのだ。目があったわけではないが、声をかけないわけにはいかないと思いひよりは声を張る。しかしパティによってそれは遮られた。 「シャラーップ!!」 「ちょ パティ! なんスか!」 「ひよりの目はフシアナデスカ!」 「は、はい?」 「あの顔をミテクダサイ! あのテカテカと光っている顔デス」 「そういえば…なんだか顔が光っているような…」 パティの声も大きかったけれどね、と突っ込むのも忘れずにひよりは、気づかれないように盗み見する。 ほとんど気のせい程度ではあるが、普段の弱々しさが感じられず、どこかしら充足感に浸っているようだった。 「ツマリネ、ひより」 「つまり」 「フタリはついに一線をコエタノデスヨ、ひより!」 「……ごめん、さすがに自重するっス」 「ノリが悪いですねヒヨリは! そんなんじゃベトナムいくまえに戦争がオワッテシマイマスヨ」 「わけわかんないよ…」 「言葉をたれるときは語尾にサーをつけナサイ! アホ!」 「サーイエッサー!」 そうこうしているうちにゆたかは見えなくなる。 「ああ、また遊んでる!」 二人が正気に戻ったとき、ゆたかは既に階段を下りて、別の番線でたっていた。 こなた先輩の家ではないッスね、とひよりは思ったが特に口には出さなかった。 人には人の事情があるし、いちいち口を挟むことでもない。それに今日はさすがに眠い。 ネタ出しの作業が憂鬱だが、それについては今日の出来事が役立つとひよりは思う。 そんなことを思っていたら電車が到着する。快速で降りる駅を通り過ぎてしまうため、二人ともそれには乗らずベンチに座ったままだった。 その電車が突っ切った後、ひよりはゆたかが立っていた方向に顔をむける。すでにゆたかの姿はなかった。 「ネムイデス…ひより」 「寝たら死ぬから寝ないでねパティ」 「ああ、コンナニモ暖かいよルルーシュ…吹雪のジュータンが優しく僕を包み込んでクレル…」 「ルルーシュ! ルルーシュ!」 小声で二人は演技をしあっていた。 条件反射的に返した言葉ともに、ふとゆたかが乗っていた1番線の駅名がかかれた看板に目をやる。大宮駅とでかでかと書かれ、下に―さいたま新都心と書いてある。 これは確か大船行きの――そう私の聖地秋葉原へ通じる――京浜東北線だった。 小早川さんが? ひよりは不思議に思いながらも、次第に演技に熱が入り、いつものように二人して某アニメの名台詞を再現し、眼鏡をてかてかと光らせた。 コメントフォーム 名前 コメント ↓同じく! -- 名無しさん (2009-03-21 22 57 36) 続きが気になります! -- 九龍 (2008-05-27 22 40 44)
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/1847.html
時間 名前 加害者 死亡場所 死亡作品 死因 [2] 513 不明 1632 もう許してやれよ…いやもっとやれ 爆死 [2]6時00分 デンデ フリーザ ナメック星のどこか 1635 ナメクジの星にて 焼死 [2] 317 不明(ルーファウス?) 1636 1636 ズガン [2] 319 不明(ルーファウス?) 1637 1637 ズガン [2] やる夫 不明 1638 盛り上げるためには犠牲も厭わない 何か知らんけど死んだ [2] 513 不明 1638 盛り上げるためには犠牲も厭わない 何か知らんけど死んだ [2] ディアボロ 不明 1638 盛り上げるためには犠牲も厭わない 何か知らんけど死んだ [2] 野比玉子 不明 1638 盛り上げるためには犠牲も厭わない 何か知らんけど死んだ [2] タケシ 不明 1638 盛り上げるためには犠牲も厭わない 何か知らんけど死んだ [2] 800 不明 1638 盛り上げるためには犠牲も厭わない 何か知らんけど死んだ [2] スペランカー 事故 1638 盛り上げるためには犠牲も厭わない 転落死 [2] 513 雷電 1639 1639 失血死 [2]8時 タケシ 事故 1640 今、遥か遠い彼方 前篇 転落死 [2]8時 ディアボロ 事故 1640 今、遥か遠い彼方 前篇 転落死 [2]8時 スプー カエル 1640 今、遥か遠い彼方 前篇 ぶん投げソード [2]8時 渋井丸拓男 闇サトシ 1640 今、遥か遠い彼方 前篇 刺殺 [2]8時 リヴァイアサン 濱口優 1640 今、遥か遠い彼方 前篇 刺殺 [2]8時 クアットロ 赤さん 1640 今、遥か遠い彼方 後篇(1) 消滅 [2]8時 ネーナ・トリニティ 赤さん 1640 今、遥か遠い彼方 後篇(1) 消滅 [2]8時 ハウエンクア 赤さん 1640 今、遥か遠い彼方 後篇(1) 消滅 [2]8時 木原マサキ 南千秋 1640 今、遥か遠い彼方 後篇(2) 消滅 [2]8時 テラカオス 南千秋 1640 今、遥か遠い彼方 後篇(2) 消滅 [2]8時 ユーゼス オールスター 1640 今、遥か遠い彼方 後篇(2) フルボッコ 計1035名(重殺含む、一般市民含めず) 【殺害数ランキング】 順位 該当者 殺害数 1位 ウラジーミル・プーチン 59名 2位 クレス・アルベイン 43名 3位 エンリコ・マクスウェル 28名 4位 ジノ・ヴァインベルグ 23名 5位 らき☆すたのデコ 20名 6位 アーチャー 18名 7位 赤さん 16名 8位 市民A、デビルガンダムスローネドライ、ルーファウス 13名 11位 濱口優 12名 12位 トウカとオリカカン、アレクサンド・アンデルセン 10名 14位 長門有希、エヴァンゲリオン初号機、ユーフェミア・聖天八極式、カエル&セイバーオルタ 9名 19位 高嶺響、クルル曹長、シャドームーン、イチロー、武藤遊戯、キョン子、南光太郎、ユエル(元 食道楽を究めた貴婦人) 8名 27位 テラカス、バルバトス・ゲーティア、ネウロ、レオーネ・アバッキオ、アーカード、ディアボロモン、赤木しげる、スペランカー先生 7名 35位 シュレディンガー、老賢者、インペリアルドラモン、森夫、リヴァイアサン、女プーチン書き手、ドラゴン、しまっちゃうおじさん 6名 44位 第六使徒ガギエル、爆弾岩(&反応弾)、ベルナドット、暗黒長門、福田○夫、白石みのる、Fルートの人、ミカエル、もょもと、司馬宙、草薙素子 5名 55位 喜緑何とかさん、三沢空気、お察しください、飛鳥泪、ジョセフ・ジョースター、水銀鐙、チャゲチャ、ゲマ、ギアッチョ、ロックマン、ルーファウス@オールロワ、クロノサウルス、石田銀、ヤミー、阿部さん、パンツレスラー、ユーゼス・ゴッツォ、霊烏路空 4名 73位 ノロウイルス、赤月知佳、橘思徒、???、今頃書き手、445、又吉イエス、ゆっくり霊夢、バッファローマン、用心棒、ヤン・バレンタイン、K6、ルカ・ブライト、ホルスの黒炎竜Lv8、三浦敏和、フリーザ、南千秋 3名 90位 ◆6/WWxs9O1s(女)、混沌の騎士、太公望、デデデ大王、したらばの広告の奴、サンダルフォン、ジェネラル、シグナム、このスレの>>1、岩崎みなみ、岡崎直幸、ロック・リー、ドロロ兵長、甲賀絃之助、ドットーレ、南春香、風間トオル、オメガモン、ゴルゴ13、明智光秀、513、ミュウツー、ギルガメッシュ、アリサ・バニングス、シレン、クッパ、リップヴァーン・ウィンクル、ザジ・レイニーディ、ゾフィー、一方通行、田中 2名 121位 キョン、涼宮ハルヒ、朝倉涼子、スケルトンT、ベジータ、泉こなた、シックス、ケフカ、小早川ゆたか、やおい、ヤムチャ、安価神、ヒムラー、如月左衛門、真田幸村、暗黒神ラプソーン、王様、本田、692、スバル・ナカジマ、渚カヲル、ヒカリ、ゴジラ、輪廻王カオス、せがた三四郎、マリオ、キール・ロレンツ、アキタケン、うちはイタチ、俺、ラオウ、藤岡、キャプテン、アニマル浜口、ダークライ、カツラ、ハオ、柿本千種、城島犬、ムーンフェイス、妖魔ゲモン、雨蜘蛛、やらない夫、前田慶次&ジョースター卿、したらば書き手、コンドウ、ヨハン・トリニティ、田代、トキ、先生、ラウ・ル・クルーゼ、土井半助、柊かがみ、ハクオロ、アツコ、園崎詩音、日向冬樹、名無し、野比玉子、江田島平八、野比のび太、美空ナオミ、波野ノリスケ、野比のび助、汚物は消毒だのモヒカン、ディアボロ、風見、シマリス、一遍上人、爆熱番長、しまっちゃうおじさん@やる夫ロワアナザー、下川直哉、TADA、テラカオス、両儀式、相良宗介、バーサーカー、 188-193、セッコ、馬岱、ギャバン、高町なのは、剛田武、ガチムチ勢、木ノ宮タカオ&火渡カイ、カービィ、ウド鈴木、ポップコーン、友人達、ミスト・レックス、野原ひろし、野原ひまわり、雷電 1名
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/2236.html
数時間の休眠の後、レンはがくぽに今までの経緯を包み隠さず話した。 最初はKAITOやMEIKOの指示に従ってこの殺し合いの裏舞台で奔走していたが、リンと一緒に兄弟を裏切ってDIOという男の元についたことまで。 「なんと……KAITOらが何かをたくらんでいることは、某も本人からの書簡によって知ってはいたが…… あれほど兄弟に懐いていたお前が、よもや離反するとはな」 「……仕方なかったんだよ。リンが兄さんたちを裏切ると決めた以上、僕もそうするしか道は無い。 僕らは二人で一人なんだから」 「ふむ。まあ、殊勝な決断と言えなくも無いが……これから一体どうするつもりだ?」 「出来ればリンやDIO様と合流したいけど、どこにいるかも分からないんじゃなあ…… あと、放火犯もどうしかしたいけど、とても僕らじゃ適いそうに無いヤツだったし。 あーあー、せめてミク姉だけでもなんとか出来ればなあ」 「初音ミクか? あれもお主の実の姉であろう?」 「ふん、あんな奴を姉だなんて思ったことはないよ。サムネのパンチラで釣るしか能の無いくせに、いつまでもボカロ筆頭格に居座り続けて…… そのおかげで僕らがどれだけ苦渋を舐めてきたことか。『仕事を選べない男性陣』とか言われてさ。 だから僕はこの殺し合いの開始を聞いたとき、真っ先にミク姉を消すことを考えたんだ」 レンの思いもよらない告白にがくぽは動揺したが、彼の『ミクのせいで煮え湯を飲まされている』という意見には、がくぽとて賛同する気持ちが無いわけではない。 前々からあのパンチラ担当ネギ女を心憎く思っていたのは事実だ。 なので、場合によってはレンに加勢するのもやぶさかではない、と思ったのだが、 「しかし、KAITO殿が黙ってはいないだろう。あの御仁は妹思いだ」 「うん、実際僕らと協調してミク姉を葬るために動いてたルカ姉も、KAITO兄さんに妨害されて上手くはいってないみたいだ。 どうもKAITO兄さんは何かとんでもなくでかいことをたくらんでるみたいだけど、それは置いておいても、あの人の目がある以上は迂闊に動けない。 DIO様の軍門に下ればかなり楽にミク姉を屠れると思ったんだけど、いまや連絡も付かないし……」 「だったら、僕と手を組む気は無いかい?」 唐突に二人の前に現れたのは、見慣れぬ格好をした少年だった。 「貴様、何奴か?」 刀に手をかけるがくぽだが、少年は臆する様子も無く言う。 「まあそんな警戒するな。僕の名前は12/。君たちの同類の手によって生み出された、しがないレプリカさ」 「何だと? その、そなたを作った我らボーカロイドの同類とは一体……」 「ま、その話は追々として……僕には、今初音ミクと6/がいる場所の正確な情報が分かる。 どうだい、取引して見る気は無いかい?」 試すような12/の口調に、若干の反発を覚えながらレンは答える。 「でも、今のミク姉と6/さんはサーヴァントだ。とても僕らが真正面から戦って勝てるような相手じゃ……」 「ああ、『真正面から戦えば』、な」 12/の口元が微かに歪んだ。 「だが、どんな人間にも弱点はある。例えば……これだ」 そう言って12/が指を鳴らした瞬間、そこに二つの十字架が出現した。 その十字架に縛り付けられているのは二人の女子高生。二人とも、露出したお尻を真っ赤に腫らしている。 「こ、これは一体……」 「KAITOあたりから知らされていないかな? 初音ミクのマスターにしてサーヴァントである6/という男の弱点は『岩崎みなみ』だと」 「では、この者たちこそが……」 「ああ、そういうことさ。こいつらを上手く使えば、ミクを支えている6/をどうにかすることが出来る。 となれば、ミク自身を攻略するのもたやすい、というわけさ」 12/はそう説明し終わると、挑戦的な目つきでレンを見つめた。度胸を試している、と言ったところか。 「ふむ、弱者を人質にするのは少々気に喰わぬが……相手の弱点を突くのは兵法の常道でもあるな」 そう呟いたのはがくぽである。続けて、レンが口を開いた。 「いいぜ、お前と手を組もう。お前の策の通りに上手くいけば、あのパンチラ担当ネギ女に一泡吹かせてやれるぜ!!」 【一日目・午後七時/金星・雛見沢村】 【鏡音レン@ボーカロイド】 【状態】肉の芽 【装備】S W 【道具】支給品一式 【思考】 1:12/と手を組み、ミクを抹殺する 【神威がくぽ@ボーカロイド】 【状態】健康 【装備】 【道具】支給品一式、不明支給品 【思考】 1:状況を吟味し、賞賛があるならレンに加勢する 【12/@現実?】 【状態】健康 【装備】 【道具】支給品一式、不明支給品 【思考】 1:7/と協力して6/を殺し、本物になる 2:レン達と手を組み、ミクと6/を撃破する 【岩崎みなみ@らき☆すた】 【状態】気絶、お尻真っ赤 【装備】 【道具】支給品一式 【思考】 1:気絶中 【小早川ゆたか@らき☆すた】 【状態】気絶、お尻真っ赤 【装備】 【道具】支給品一式 【思考】 1:気絶中